Who cares?

早朝五時。動悸と息切れ、割れんばかりの頭痛を添えて。痛いのは嫌いだ。現実を嫌でも認識しないといけなくなる。脈拍に合わせてまぶたが律動し、眉間にしわが寄る。血圧は二百を裕に超え、なにをするにも苦しみがともなう。息を吸うのも苦しい、立っているのも苦しい、じっとしていることも苦しい。苦しい、ただ苦しい。空想にダイブしようにも痛みのせいで叶わない。ひたすらに圧迫感。四畳半を取り囲むモルタル壁がじりじりと迫り、身体中がいまにも押しつぶされそうだ。

どうして自分が、自分だけがこんな目にあわなきゃいけないのか。僕はただ、なんの変哲も無い一日を過ごしたいだけなのに。そんな身勝手な思いが浮かぶ。余裕がなくなる。身体中の細胞という細胞が活動を拒絶する。

それでも時間は過ぎるし、腹も減る。

全ては気のせいと思い込むことにして、日がな一日を耐えることにする。